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トロッコ道も終わると 私達には どこが道なのか見分けのつかないルートを
ただひたすら ガイドの後をついて進んだ ガイドは傘を手に ヒョイヒョイと先に行ってしまい 両手両足使ってやっと進んでいる私達の視界から消えてしまうこともある なんとかウィルソン株までたどり着き 雨宿りも兼ねて 株の中で一休みする 正真正銘 「木の内側」 である空間は 外とは空気を異にしたやすらぎの場である が・・・やすらぐとお腹がすいてくる・・・ 気配を察してか、”行くべ ”と ガイドは早々に私達を外へ促した ここで 弁当を思い出し へたられても困ると思ったのかもしれない またしても黙々と歩き続け ようやく縄文杉までもう少しという所で ”めしにするか”とガイドが言った (やったあ!!) 雨の中 歩き続けて5時間 空腹と疲労はピークである 道端に座り ガイドが リュックから豪華3段重ね味噌汁付きを取りだすのを見つめる まず出てきたのは アルミホイルに包まれたおにぎり (で・・・?) おにぎり2個 (あと・・・?) おにぎりのそばに たくあん2切れが寄り添っている ”あと コーヒーも入れたるわな ” <こんだけかいっ!!!!??> すでに座っていたからいいものを そこで私達の腰は完全にくだけた 今朝ホテルでもらった朝食の 残りのバナナが一本 私のヒップバッグの中で折れそうになっていた おにぎり1個と バナナ半分づつの昼食か・・・・ でも・・私達におにぎりをくれたら 気の毒に ガイドさんは(”さん”が戻った) どうするのだろう? が、心配するより早く 私達に おにぎり1個を差し出すと ガイドは 残りの1個を 迷いもせず さっさと自分でほお張った (この瞬間 ガイドから永遠に”さん”は消えた) 再び こけし化した私達は ”ありがとうございます・・・・” とうなだれて おにぎり1個を押し頂き ごはん一粒まで、 バナナ一繊維まで 平等に慎重に 半分に割け (生き延びようね・・・これで・・なんとか・・最後まで・・あたしたち・・) 心は 半分 遭難者のそれである あっという間の昼食を終え、私達は再び縄文杉目指して歩き出した その大木は 霧の中 幽玄なまでの姿で 忽然と目の前に現れた あこがれた この姿だ! ここにこうして この姿で生き続け 齢は7,200年ともいわれている 想像の域をこえた時の流れを この杉は知っているのだ・・・ ”わしは せいぜい2000年位じゃと 思うがな ヒャッ ” (黙らんかい!そこのガイド!) この木の精霊に 宇宙の神秘や ひとの繰り返す人生の意味なども尋ねたい 旅の前は そう思っていたはずなのに (縄文杉様、 どうか無事に飢え死にせずに ホテルまで戻れますように 温かいお風呂と食事に ありつけますように・・・・ それから機会があれば 一回このガイドのお尻を後ろから蹴とばせますように・・・) そう祈ると 12月の冷たい雨の中 来た道を下山したのだった ![]()
by kami-therapy
| 2010-08-09 18:08
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